AI時代のビジネスアナリストに求められるスキル

先日、研修講師をしている知人と、講義中のAI活用について話す機会がありました。

最近は、考える前にまずAIにかける。
それ自体は今の時代らしいやり方です。

ただ、話しているうちに、
研修の場では、いきなりAIを使うのではなく、

  • 問いを立てる力(プロンプト以前の課題設定)
  • AIの回答を批判的に吟味する力(クリティカル・シンキング)

を養ってほしい場面もある、という点で一致しました。


■AIは使いこなせる方がいい

前提として、AIを使いこなせることは明確な強みです。
「使いこなせた方がいい」よりもむしろ「使いこなせないといけない」という状況でしょう。

ビジネスアナリストにとってAIは、すでに実務において有効な道具になっています。
たとえば、

  • ドキュメントの要約や構造化
  • 大量情報の整理
  • 観点や論点の抽出

こういった領域では、AIは非常に有効です。
作業効率が上がるだけでなく、分析の幅や深さも広がります。


■AIでは代替できない領域

一方で、すべてをAIに任せられるわけではありません。
AIでは扱いきれないのは、

  • 暗黙知
  • 言語化できていない思考や行動
  • 行間のニュアンス
  • 組織文化や力学
  • 過去プロジェクトの心理や空気感

といった部分です。
こうした領域では、これまでと同様に、現場で対話し、観察し、
違和感に気づいて拾いながら整理していくといった人間が実施するスキルが必要です


■経験によるAI活用の違い

ベテランのビジネスアナリストであれば、経験値からAIのアウトプットの違和感やズレを察知できる可能性が高いです。

一方で、経験の浅いビジネスアナリストには、AIのまとめや指摘を参考にしながらも、
AIがなくても自ら考えられる力を養い、AIのアウトプットの妥当性を判断できるようになってほしいと思います。


■これからのビジネスアナリストに必要な力

これからのビジネスアナリストに求められるのは両立です。
AIを活用して、

  • 情報整理
  • ドキュメント生成
  • 分析の広がりと深さ

を高めること。
同時に、AIでは扱いきれない領域である

  • 政治的な妥協点を見出す力
  • 感情的な納得感を設計する力
  • 合意形成を前に進める力

も求められます。
利害関係や組織文化を踏まえながら調整していくことは、依然として人が担う役割です。


■まとめ

AIは有効な支援ツールですが、最終的な判断と責任は人にあります。
ビジネスアナリストはAIを活用しながら、業務を前に進めていきます。