ビジネスアナリスト(BA)の配置はどこがいいのか?

講演や勉強会で、必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。
「ビジネスアナリスト(BA)は、どこに配置するのがよいですか?」
この質問の背景には、
BAを一つの職種・一つの役割として捉えている前提があります。
しかし実際には、ビジネスアナリストにはいくつかのタイプがあり、
その違いを理解せずに配置すると、
「BAを入れたはずなのに、うまくいかない」
という状況になりがちです。
本コラムでは、以下の点を整理します。
- 主な4つの業務領域別BAの分類
- それぞれに向いている配置場所
- 向いているプロジェクトのタイプ
■主な4つの業務領域別BA分類
① プロダクト/サービス開発領域のBA
(プロダクトビジネスアナリスト/プロダクトアナリスト)
主な役割
- ユーザー・顧客ニーズの整理
- 要件定義・ユーザーストーリー作成
- 開発チームとの調整
向いている配置
- プロダクトマネジメント配下
- 事業部(サービス企画・商品企画)
向いているプロジェクト
- 新規プロダクト開発
- 既存サービスの機能改善
- アジャイル開発
ビジネスや商品を深く理解し、「何を作るか」を整理するフェーズで力を発揮するBAです。
② 業務改革(ビジネスプロセス)領域のBA
(ビジネスプロセスアナリスト/業務改革BA)
主な役割
- 現行業務(AS-IS)の可視化
- 課題分析
- 将来業務(TO-BE)の設計
- 改善施策の整理
向いている配置
- 業務改革部門
- DX推進部門
- 経営企画配下
向いているプロジェクト
- 業務改善
- BPR
- 基幹システム刷新前の業務整理
システム導入の前段で、「業務をどう変えるか」を決める局面に向いています。
③ IT/業務連携領域のBA
(ITビジネスアナリスト/ビジネスシステムアナリスト)
主な役割
- ビジネス要件の整理
- システム要件への落とし込み
- ベンダー調整
向いている配置
- 情報システム部門
- IT企画部門
向いているプロジェクト
- 基幹システム刷新
- SaaS導入
- システム統合
業務とITの橋渡し役として機能するBAです。
④ データ/BI領域のBA
(データビジネスアナリスト/BIアナリスト)
主な役割
- データ要件定義
- KPI定義
- レポート設計
向いている配置
- データ部門
- DX推進部門
- 経営企画
向いているプロジェクト
- データ基盤構築
- BI導入
- データ活用推進
「どんな意思決定をしたいのか」から逆算するタイプのBAです。
■BA配置に“正解の場所”はない
ここまでを見ると、BAは「IT部門所属が正解」ではなく、
プロジェクトの目的によって配置が変わることが分かります。
- 業務改善 → 業務側
- IT導入 → IT側
- プロダクト開発 → 事業側
プロジェクトの目的 → BAのタイプ → 配置
この順番で考える必要があります。
■BAは必ずしも一種類に分けきれない
一方で、BAを完全にタイプ別に分ける必要があるかというと、
必ずしもそうではありません。
- 業務改革 × IT
- 業務改革 × データ
- プロダクト × UX
など、複数領域をカバーできるBAもいます。
重要なのは、人ごとの強みや、プロジェクトごとの比重を見極め、適切にアサインすることです。
■よくある失敗パターン
- BAの業務領域を見ずにアサインする
- 「要件を書く人」とだけ理解してしまう
- 配置場所を決めないまま投入する
結果として、
「BAを入れたが、役に立たなかった」
という評価につながってしまいます。
まとめ
ビジネスアナリストには、さまざまなタイプがあります。
また、BA自身の強みも一様ではありません。
目的に合うタイプを、適切な場所に配置して初めて価値が出る職種
それがビジネスアナリストです。


