グループ会社のIT子会社が“本当に求められる役割”とは

—要件定義より前にある「価値提供の源泉」—
企業グループにおいて、IT子会社がどのように価値を発揮すべきか。
多くの企業が共通して抱えるテーマです。
講演のたびに、次のような質問をいただきます。
- 「ビジネスアナリストは本社に所属したほうが良いのか、それともIT子会社なのか」
- 「IT子会社として、どのような価値提供ができるのか」
これは、現在多くの企業が直面している本質的な課題でもあります。
■ “要件定義から入る”だけでは価値が伝わりにくい
IT子会社が要件定義フェーズから関わる場合、
どうしても“開発ベンダーの一部”として見られてしまいがちです。
しかし本来、IT子会社が担える役割は、
要件定義よりも前の超上流工程にこそ存在します。
■ IT子会社が最も力を発揮できる領域
- 事業部の“言語化されていない課題”を整理する
- 業務・データ・アプリケーションを横断して全体を俯瞰する
- グループ全体のアーキテクチャをデザインする
- 投資判断と優先順位付けの基準をつくる
- Fit to Standard で改革の方向性を描く
- 要件定義に入る前に「そもそも変えるべき本質」を明確にする
こうした役割は、グループ内部のITパートナーだからこそ提供できる価値です。
■現場の声を整理しながら未来の方向性を一緒に描く役割へ
IT子会社の本質は、システムを作る会社ではなく、
グループ全体の未来の姿を描く存在にあります。
IT子会社の役割が広がることで、
グループ全体のDXはより持続的で、効果的なものになります。


